■診療看護師(NP:Nurse Practitioner)とは
一般社団法人日本NP教育大学院協議会(以下,NP協議会)が認める大学院のNP教育課程を修了し, 本協議会が実施するNP資格認定試験に合格したもので, 保健師助産師看護師法が定める特定行為を実施することのできる看護師です。
団塊の世代が75歳以上となる2025年にむけて複雑な疾病を抱えた患者の医療ニーズは増加し、これらの医療を取り巻く環境の変化に的確に対応していかなくてはなりません。急性期病院においてもこれまで以上に安心で安全な医療をタイムリーに提供するためには、専門性の高い実践力や判断力が不可欠です。その中でNP協議会では診療看護師を「患者のQOL向上に必要とされる初期診療行為を、医師や他の医療従事者と連携・協働し、効果的、効率的、タイムリーに実践できる能力を備えた看護師である。」としチーム医療のキーパーソンとして位置づけています。
聖マリアンナ医科大学病院の診療看護師として当院看護部理念である「コア」と「ケア」そして「キュア」の3つの柱を基に看護のこころ「ケア」と医学知識に基づいた特定行為等の治療に携わる「キュア」の2つの接点をもって患者自身の「コア」をとらえ、そして「いのち」を支える新たな存在として将来の医療へ貢献することを目標にしています。
■特定行為とは
「診療の補助であって、看護師が行う医療行為のうち、手順書により行う場合には、実践的な理解力、思考力及び判断力、高度かつ専門的な知識・技能が特に必要とされるものとして定められた38の行為です。」
2015年3月「特定行為に係る看護師の研修制度」として保健師助産師看護師法が改正され厚生労働省令として同年10月1日施行されています。
■手順書とは「医師・歯科医師が看護師に診療の補助を行わせるために、その指示として作成する文書または電磁的記録。」をさします。


看護師 小波本 直也(こはもと なおや)